状況は今だ最悪だった。
激戦(?)の末、囲みを突破して反撃に成功はしたものの、新たな包囲網によって囲まれてしまったのだ。
前回のインベーダーの布陣を「囲み」と言って良いのかは少し怪しいが、今回は正真正銘の包囲網だ。
↑右上レーダーに注目
どうやら、なにがなんでもEDF(私?)を潰す気らしい。
しかし、ここで引き下がるわけにはいかない。
一言で言ってしまえば、ケーキ屋さんが爆撃によって潰された。
だが、EDFよりも優れたアーマースーツのおかげで、そこのご主人(顔なじみ)は無傷。今はEDFの基地に避難している。
ケーキ屋さんが壊されたのは非常に腹が立つが、まぁご主人さんが無事だったのは良しとしよう。
「はっはっはw 私さえ生きてれば、ケーキ屋なんて何度も出来るさ」
心配して様子見に行ってみたら、などと豪快に笑って言ってのけるあたりは、非常にたくましい。
しかし、ここで敵を食い止めなければ基地にいるケーキ屋さんの主人が危ない。そのためにも負けるわけにはいかないのだ。
レーダーを見て、大きく深呼吸をして考える。
このまま囲まれてしまえば、幾ら私でも持たないだろう。だから、包囲攻撃される事態だけは避けなければいけない。
ならば、どうするか。包囲される前に突撃して一点を突破だ。
そうやって包囲の外に出てしまえば、敵の来る方向は一方向のみになるから、対処もしやすくなる。そう言う算段である。
そして今回の装備はサンダーボウ30と、イクシオン・マーク4。どちらもかなりの性能と威力を誇る強力なものだ。
1番厄介と思われるドレットノートを最優先で潰すべく、正面とひた走る。
ドレットノートを速攻で潰したので、残るは近衛UFOとバゥ。
イクシオン・マーク4をばら撒くように斉射し、空の敵へはサンダーボウ30で対処。全体として見れば敵の数は多いが、一部に限ればそこまでひどくもない。
まして、飛ばなければイクシオン・マーク4は半永久的に撃てるため、隙も少ないし。照準のブレももはや予測して撃てるようになっていた今となっては、頼もしい限り。
やがて、包囲網の一部を突破した私は、残りを相手取るべく後ろへと振り返った。
例によって、数が凄い。
そりゃそうだ。3グループのうち2グループが合流して迫って来るのだから。
だからと言って引き下がるつもりもないし、退却する気もないけど。
ひたすら逃げながら攻撃を再開する。あれだけのバゥの群れに飛び込むのは無謀と言うか、お馬鹿さんのする事だ。え?前に飛び込んでなかったかって? ………そんなことは覚えてません〜♪(汗)
やがて近衛UFOの数も減り、バゥもあらかた片付けた。
そして、最後の一匹を撃ち抜く。と同時に―――――
「………うっ?!」
新たな敵の増援が現れた。
敵は、爆撃機に、ものすごく懐かしいダロガ。そして……大蜘蛛に大ムカデ。
それらが一斉に猛攻を仕掛けてくる。
普通なら反撃の一つでもするのだが逃げるのが精一杯。大ムカデと大蜘蛛さんのWプレッシャーに圧倒されてトリガーすら引けない。もはやパニクる余裕はおろか、ハイパーモードすら発動できないのだ。
この状況は今までになく壮絶だった。匹敵するとしたら、浮遊都市の攻撃くらいだろうか。
大量の糸は飛んでくるわ、ビームは飛んでくるわ、酸は降ってくるわ、爆弾も降ってくるわ…。
まずい。これは非常に不味すぎる。というかやばすぎ。
けれども冷静さを欠いてしまったがために、攻撃すら上手く当てれない。そうこうしているうちに、アーマースーツの耐久値が限界に近い事を知らせるアラームがなり出す。
それでも――――――敵は減らない。攻撃もやまない。
冗談抜きで、これまでかも。むしろ、よく今までがんばってこれたものだとすら思う。
そして、ふと顔を上げたら、酸が降り注ぐ中……そこには大蜘蛛がいた。今、まさに糸を発射しようとしている。間が悪いことに飛行ユニットは強制冷却中。よける事もままならない。
ケーキ屋さん、守れなくてごめんね…(涙)
心の中で詫びを入れ、覚悟を決め―――――。
大蜘蛛が、今……大量の糸を―――――
―――――撃つ事はなかった。
不意に聞こえた一発のやたらに重く響くライフル音。それと同時に大蜘蛛がその場で絶命する。
「―――――っ?!」
続けてどこからともなく飛んできたエネルギー弾らしきものが着弾し、少し離れていた位置にいた大ムカデを一瞬にして吹き飛ばす。
「え?な、なに……?」
何が起こったのかよくわからないまま呆然としていると、不意に後ろのほうから声がした。
「まだ撃てるはずだ、撃てっ!!」
「――――っ!!」
咄嗟に正面にいたダロガをサンダーボウ30で撃ち抜く。
そして、振り返ると。そこには以前に何度か会った事のある陸戦兵がいた。
「まずは、ここを切り抜けるぞ。残りはダロガと爆撃機だ。爆撃機は俺がやるから、ダロガは頼む。やれるな?」
「は、はいっ!!」
それからしばらくして。
敵の包囲網は壊滅。今回は本当に駄目かと思ったが、やっぱり私は生きていた。けれども、それは助けにきてくれた陸戦兵の彼のおかげでもある。
「大丈夫か?」
「……な、なんとか」
「噂には聞いてたが、足の多い奴はホントに嫌いなんだな」
「………?! だ、誰からそれを?」
「おっと口が滑った。悪いが秘密だな。……念のため」
ちっ。元から断とうと思ったのに。
「ともかく帰るぞ。最後の大仕事の準備があるからな」
そうとだけ言って陸戦兵の彼は基地の方へと歩き出す。
「最後の大仕事?」
「あぁ、浮遊都市の撃破だ。残った戦力で仕掛けるつもりらしい。その際にEDFの切り札が一つでも欠けてたら、誰もが困るだろ?」
あれを撃破する? 確かに最後の大仕事に違いない。
それにしても知らなかった。いつの間に私は切り札になっていたのだろう……(汗)
ともかく、そんなこんなで……最後の戦いへ備えるため、一路基地へと戻るのであった。
To Be Countinue....
■ おまけ■
珍しくシリアス風味で、フェイさんもまじめ。多分最初で最後(ぇ
そして迎えるは最後の戦い。皆様、どうか最後までお付き合いください。m(_ _)m
………終わったら、ほんと次どうしよ…(汗)
Comment
つぎは、センシャでよろです。(ムリ
次、もっとシリアスになるんじゃないんですか?ま、とりあえず期待してます。
無理です。もう一度71話の壁にチャレンジするだけの気力はありません。まぁ…、いずれわかりますよw この気持ち(汗)
最終話はどうなるのでしょう?
実に興味深い、見てみたいっす。
期待しときますよぉ!w
最後はあの陸戦兵とカップリングエンド(違なんて妄想しつつこの話を読み終えました(笑)最後には相方さんとかも出て欲しいなぁ…(期待
……予定ではもう出番がn(略)
やっぱり出さないと駄目かな(ぇ
次回相方さん大活躍でしょうね。個人的にすきな戦車兵は堂活躍するのか・・・?
せめて最終回は長くしてもらいたいものです。ところで、皇帝都市のバリアウォールって発生装置から飛ぶと無理やりに入れますよ。それを利用して内部から攻撃が可能ですからフェイさんに一度試してもらいたいですね。
いや、実はジェノサイド砲だったり。
>最後くらい長く…
………努力はしますが期待はしないで下され(滝汗)
少し早いですがおめでとうございます。
質問なんですが二つ目の写真に(あれ?)って書いてありますよね。
何かネタがあるんでしょうか?
写真眺めても読み返しても分からなくて…
不粋な質問で悪いのですが解説していただけるとありがたいです。
次回楽しみにしてます。
「切り札が一つでも」とありますから
何人か登場するかな、と予想しています。当たるかな?
えー。「ドレットノート浮上!!」と言うの自体がネタだったりするのですが…。まぁ、元ネタはわからないかも(汗
鋼鉄の○哮って奴で、そう言う台詞が…(ぇ
フェイさんはEDFの切り札になってたんですねぇ。
っていうかこんな戦果上げてたら、とっくに隊長とかに昇格してるような(汗
さてさて切り札が何人いるのか楽しみです。
明日からテストですが、期待して待ってますねー。
超巨大潜水戦艦・ドレッドノートかぁ〜懐かしいですなぁ〜やりこんでたのに、EDF2を知ってから積ゲー化ですよ。
副長・「超巨大潜水戦艦・ドレッドノート沈黙!!浮上します!!」