マザーシップ。
それはかつて、たった一人(もしくは二人)の英雄に落とされた敵の母船。
それが、またしても現れたため、ロンドン方面のEDFはすぐに現場へと急行することになった。
なぜ、いつの間にか私はロンドンにいるのか。という疑問は残るが、考えても仕方がない。
朝…目が覚めたら、そこはロンドン支部の基地だったのだから。もしかして拉致?
目的地へと向かうにつれ、そのマザーシップの全容がゆっくりと見えてくる。
そして、近づくにつれ―――それがいかに巨大なのかもわかってきた。
↑遠くにいるマザーシップ
でかい。本当にでかい。誰かも言っていたが、あんな巨大な物が空を飛ぶのだから、異星人の技術は本当にすごい。さすがは、一夜に壊れた建物を建て直すほどの技術を与えただけである。
半ば圧倒されつつも、さらに現場へと近づく。
だが、その時――――下に突き出た棘上の物の先端部に光が灯った。 そして、黄色く輝く6つの光球がゆっくりと下へと落ちていく。
「まずい、ジェノサイドキャノンだ!!」
ジェノサイドキャノン。話には聞いている。たしか、街を一瞬で壊滅させたというとんでもない代物だ。
次の瞬間、マザーシップの下から凄まじい爆炎があがった。
↑ジェノサイドキャノンの威力
一瞬だった。本当に一瞬にして、下にあった幾つもの建物が消し飛んだ。
そして、逃げ送れた仲間の悲鳴が通信機越しに響く。
「……嘘…………」
話に聞くのと、実物を見るのとでは次元が違う。実際、今生き残った隊員も初めてこと見ただろう。
その威力は、その場に居合わせた全ての者の意気を挫くには充分すぎる物だった。
EDFは、私達はこんな物を相手にしようとしているのだ。
――――勝てない。
誰もがそう思いかけた時。不意に誰かの声が響いた。
「なにをぼさっとしている!!この位置はジェノサイドキャノンの当たる位置じゃないんだ!!死にたくなったら応戦しろっ!!すぐに小型UFOが出てくるぞ!!」
その言葉に、はっとした様子で顔を上げると、下にあるハッチの所から幾つもの小型円盤が降下してくるところだった。
そして、誰もが気力をなくしかけている中、一人の陸戦兵がロケットランチャーのゴリアスDを片手に走り出す姿が見えた。
―――そうだ。まだ生きるチャンスはある。このまま、何もせずにやられるなんて絶対に嫌だ!!
気がつけば、他の隊員も自分の装備を構え、散開を始めていた。
よくよく考えてみれば、どんなに強い武器も当たらなければ、どーってことはないのだ。
そう考えると、不安感はまだ拭えないが――――それでもやってやろうという気持ちになってきた。
あのマザーシップも、前回落とされたのだ。だったら、今回だって落とせるはず。まぁ、まずは迫り来る小型UFOをなんとかせねばいけないが。
すぐさま持って来たE2プラズマランチャーを構える。これは名前の通り、E1プラズマランチャーの強化型である。
強化型の威力、思い知りなさいっ!!
すぐさま青白いプラズマ弾が撃ち出される。弾速は変わっていないが、威力や爆発範囲の増えたこれなら―――――
「…………」
やっぱり弾速が微妙なのは問題だと思う。特に動きの早い物を狙うのは。
どうやら、小型円盤との相性は良くないらしい。
―――となれば、残された武器はただ一つ。我が心の友レイピアしかない。
空を飛ぶ小型円盤へと振り返る。
レイピアは近接装備だが、問題ない。だって、私はペイルウイング隊なのだから。
さてと、それじゃあ教えてあげるわ…。空が、あなた達だけのものでもないと言う事を。
そして、ペイルウイングがただ白兵戦隊員じゃないと言う事を……!!
空を飛び、近づいた小型UFOをレイピアで落しつつ、私はふと疑問を浮かべた。
そういえば、あの陸戦兵は……彼は、どうしてあの時―――小型UFOが出てくるとわかったのだろうか…?
けれども、その答えが私にわかるはずはなかった。
To Be Countinue....
■おまけ■
↑マザーシップの上より撮影。巨大な塔より絶景でしたw
Comment
2pでやれば判りますw
敵がやたら上にいてレーダーが画面内に納まらなくなります(笑
また本文とは関係ないことを書いてしまいました(汗
陸戦兵、もしやあの英雄が!?
■次回ミッション8 大戦の英雄!?■
絶対見てね(*ノωノ)
って、あらー!?次回がもう決まってる!?