さて、状況を見直してみよう。
どーして、私はこんな所にいるのだろうか?
答えは簡単だ。新たな巨大生物の群れを撃退するために来たのだ。
第二問、私はなんで陸戦兵の姿をしているのだろうか?
これも答えはわかっている。プラズマエネルギーユニットが故障してペイルウイングとしての作戦行動が不可能だったからだ。ちなみに故障原因が、こっそり改造しようとして失敗したと言うのはここだけの話である。
第三問、今回の武装が、手榴弾が二種類ってどういうこと?
答え。それしかなかったから。
なんて言うか、いろいろと突っ込みたいこと満点だが、こうなってしまった以上はがんばらなければいけない。
まぁ、これまでもなんとかなったのだ。きっと大丈夫…♪ たぶん。
さて、作戦区域へと辿りつくと瞬く間にレーダーに多数の反応が現れた。
ちなみに今いる場所は谷の底。いつもだったら、あっさりと飛び越えられるこの場所も今回ばかりは、そうはいかない。だって飛べないし。
さしあたって、こんな場所にいたらまずいだろうと、登れる場所を探して走る。
あぁ、何と軽快に走れるんだろう。いかに飛行ユニットが重いのか、つくづく思い知らされる。まぁ、最近はその重さにも慣れてきたのだけど。
そうして谷底を進んでいると、突然上の方から赤蟻の大群が雪崩れてきた。
その様子は、まさに波のごとく。
すぐさま迎え撃つため、少しばかり不安を抱きつつも、持って来た武器の一つを取り出した。
………かんしゃく玉である。正式にはかんしゃく玉4号。
かんしゃく玉。投げつけるだけで発火して爆発する昔懐かしのアレである。
道路にばらまいて車が通るのを隠れてみていたり、人の近くに投げつけて驚かしたり、大量にポケットにいれて転んだりすると大変だったりする代物だ。
手には見慣れた小さな玉がたくさん。紛れもなくかんしゃく玉だ。
これがEDFの実戦装備なのだろうか? たぶん、間違いはないだろう。が、あまりにも不安に駆られたため、それをやめてもう一個を使う事にした。
だが――――
「危険」
その手榴弾には赤い文字でそう書かれた張り紙が一つ張ってあったりする。
よくよく考えてみたら、普通の手榴弾よりもでかい。そして妙に重い。ついでにHG-13Aと言う名前だけあって微妙に不吉な予感もする。
が、かんしゃく玉はよりはましだろうと、思い切って投げてみる。
「どぉりやぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
気合とともに投げたそのあまりに重い手榴弾は、私の手元から離れると同時に足元に落下した。
そう、ボトッと。そのくらい重かったのだ。
ちなみに、これは接触信管。となれば結果は言うまでもない。
凄まじい爆発。どうやら威力だけはすごいようだ。一体どれだけの火薬を詰め込んだんだか…。
でも、まぁ「危険」の張り紙と共に武器庫のすみっこにあった理由はわかった。
こんな物、そうそう使えるわけがない。せいぜい玉砕用だろう。
陸戦兵も哀れである。
偶然にも近くに集まっていた赤蟻も自爆に巻き込めたおかげで数は減らせた。だが、次やったら死にそうなくらい威力があるので、HG-13Aは封印。
仕方なく、残された武器かんしゃく玉4号を手にとる。
ないよりマシだ。死ぬよりましだ。ただし生きて帰ったら、絶対に開発部に殴り込み決定だが。
かんしゃく玉の威力は、予想よりは強力なものだった。どうやら対インベーダー用に改造してあったらしい。
それでもネーミングくらいはなんとかしてほしかった。知らない人が見たら、絶対に遊び道具としか思われない。
蟻は〜外!!蟻は〜外!!
迫り来る赤蟻に必至になって投げつけながら後ろへと下がる。気分はもう豆まき。どうせなら、今日が節分だったらよかったのに…、などとどうでもいい考えが浮かぶ。
ともかくひたすら投げて投げて投げまくり、なんとか赤蟻大群を全て撃退する事が出来た。
恐るべきかんしゃく玉パワーである。あれだけの赤蟻を倒すだけの量を自分がどこに持っていたのか、今となっては非常に疑問だが――――いまさらと言う気もするので不問とする。
To Be Countinue....
■ おまけ■
前作で初めて「かんしゃく玉」を見た時に、目を点にして硬直したのが今となっては懐かしく、初めてHG-13Aを使っていきなり自爆して「なんだこれー!?」と驚いたのも今となってはいい思い出です。(トオイメ)
Comment
事前調査で「凄いよー」と聞いたので使ってみたら即死…
ヘリによる空爆か、地底に向かってに投げ込むかのどちらかですねぇ。
ぁ、かんしゃく玉は対戦時の目くらましにも使えますよ〜。
灼熱で自爆すると楽しいので。
ついでにかんしゃく玉
ソラスに投げると血の海になるから注意ですね
しかし、灼熱で自爆が楽しいと言うのは……なぜ?(・_・;)>
初めて羽蟻戦で使ったときあまりにも役に立たなかったのでそのまま封印してしまいました(汗
せめて爆殺かんしゃく玉2号とかなら・・・w
でも爆殺かんしゃく玉はたまぁ〜に遊びで持っていったりしますねぇ〜。。