敵のロボット兵器が峡谷に入ったとの報せが入った。
やっぱり例によって、即出動。それらの敵を殲滅する事になる。
司令部によれば、渓谷によって敵の機動力は削ぐ事が出来るはず…との事だった。
だが、その程度でなんとかなるとは思えない。
プラズマ・グレネード。それは開発部が作ったプラズマエネルギーを圧縮して作り上げたエネルギー爆弾。
超低速飛行により着弾時間は最悪。しかもこちらの動きがそのまま慣性として働き、動きながらでは狙った場所には飛んでいかないという隊員殺しの凶悪な武器だ。
そして、今……私の手にはプラズマ・グレネードの新型が握られていた。
プラズマグレネードSP。そう、SP(スペシャル)である。何がスペシャルかしらんが、いろんな意味で不安だった。
AからBになった時は、威力が上がっただけで何も改善はされていなかった。
それでもなんとか、ディロイを一機は苦戦の末に撃破できたのだ。だが、しかし――――今回は三機もいる。
SPはまだ投げていないのでなんとも言えないが、はっきり言って不安である。
ついでを言えば例のダンゴ虫ロボットも、開始と同時に転がり込んできたが―――
―――さっさと上に逃げてきたので問題ない。
今ごろ、渓谷の下でゴロゴロ転がっている事だろう。
まぁ、色々考えていても仕方がない。駄目なら退却して出直すだけである。
そんなわけでディロイの方へと突貫。そのまま渾身の力を振り絞ってプラズマグレネードSPを投げつけた。
その瞬間。私は信じられない物を見た。
そう。まともな速さで飛んでいったのである。
初めてだ。初めてプラズマグレネードが普通の速さで飛んでいったのを見た。
開発部もやれば出来るじゃない♪
これが本当のグレネード。威力が低いのがなんだ。まともな速さで飛ぶ物のなんと素晴らしい事だろう!!
落ち着いて狙えば、動く前に足に当たるのだ!!
と、思ったものの、やっぱり慣性は働くのが少し不満だったりもする。まぁ、それでも前に比べれば、天と地の差はある。
戦闘は続く。ただ、弾速が上がっただけで命中率はかなり高くなった。
それでも威力の低さが原因で一機も撃破しないうちに他の二機が近くに来てしまい、ある意味…修羅場と化してしまったり、前より当たるとは言えやっぱり当たらなかったりで、かなり苦戦を強いられてしまう。
が、それでも前のプラズマグレネードとは訳が違う。
結果から言えば、3機とも撃破することに成功したのである。
中途半端に長い戦いだった……。
これが他の武器なら、ここまで苦戦はしなかっただろう。
変な感慨を抱きつつ、谷の底へと目を向ける。
そこには今だに這い上がれず、ゴロゴロ転がっているダンゴ虫ロボットがたむろっている。
とりあえず、そこにプラズマグレネードSPを放り込みあっさり沈黙。こうして、渓谷での戦いは幕を閉じたのであった。
司令官:「まさか、勝つとは――――信じられん」
あんた、私が負けること前提で、ここに送ったのかぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!(怒)
………さすがに、その発言だけは許せないわね。……ふふふ(邪笑)
To Be Countinue....
〜後日談〜
「おい、見たか!? 司令官の顔」
「見た見た。なんか目にすっげぇ痣作ってたな」
「何があったんだ、いったい…」
「さぁ、意外と夫婦喧嘩でやられたんじゃないか?」
「ははは、ありそうだな〜それ」
今度こそTo Be Countinue…..
■ おまけ■
っつーわけで、今回はプラズマグレネードSP限定での戦闘でした。
楽勝とは言わないが勝てました。HP2000弱あって半分以上もって行かれましたが(汗)
本当はBでもやってみたのですが……無理っぽいです。さすがに3機相手は(汗)
Comment
プラズマグレネードBは、実はAと同威力なのですよ。
ただ爆破範囲が7m→10m、リロード時間が4秒→5秒になってるだけです。
実質弱体化してます。
SPでは弾速が改善されてるんですか〜。
リロード時間も3秒だし、威力が低いことを差し引いてもかなり良いのでは?
でもやっぱり実戦には使えませんよね〜。
やっぱり彼女はすごいですね