我が家にはテレビがなくてパソコンを通してやってることを「対戦のススメ」で書きましたが、それについてどうやってるのか教えてほしいというメールをいただいたので、この場にてお答えします。同じような境遇の人が他にいるかもしれないので。
簡単に言うと、パソコンにビデオキャプチャーボードというのを装備して、テレビとゲーム機のケーブルをつないでから、付属のドライバを入れるだけです。ドライバと一緒にテレビを見るソフトもインストールされるので、これを起動すればパソコンのモニタでゲームができます。
キャプチャーボード購入の際に気をつけないといけないのが、
- 外部入力端子を装備
- USBタイプはダメ
- ダイレクトオーバーレイ対応
- ノートパソコンはダメ
- Windows2000かXP
です。
外部入力端子は必須です。中にはテレビのアンテナ線しかつなげないテレビ視聴専用モデルや、テレビをつなげない外部入力専用モデルもあります。必ず(黄・赤・白でおなじみの)コンポジット端子が付いてるモデルを選んでください。S端子も付いてるとなお良いです。
USBタイプは初心者でも簡単につなげる反面、処理の関係で画面の映像と実際の映像が1秒くらいずれます。
これはダイレクトオーバーレイ(入力されたテレビの信号をそのままモニタに映す)に対応できないためですが、PCIタイプにも非対応のモデルが存在します。
普通のテレビ視聴には影響ないですが、ゲームでは致命的な欠点になります。
これがなにを意味するかっていうと、ノートパソコンでは無理です。
OSは、Win2000かXPでないと動かないことが多いです。特に長時間録画をする時はハードディスクをNTFS型式でフォーマットしてないと、面倒なことになります。(従来のFAT32だと録画ファイルが2GB単位で小分けにされてしまいます)
Win9xとデュアルブートをするのでもない限り、NTFSへコンバートした方がいいと思います。
他、ハードウェアエンコードとソフトウェアエンコードってのがありますが、まぁハードウェアエンコードの方を選んだ方が無難でしょう。録画処理を自分でやってくれますので、録画中も他の作業ができます。
ソフトウェアエンコードの方にもメリットはありますが、録画処理にCPUを使いますから、録画中は他の作業ができないばかりか、パソコン自体の性能も要求されます。スペックが頼りないパソコンでは、ゲーム画面を録画することができません。
俺が使ってるのはBuffalo PC-MV5DX/PCIです。パソコンの蓋を開けてPCIスロットに挿すタイプですね。すでに型落ちながらも、必要な条件はすべて満たしている定番モデルのひとつです。
先月くらいに後継のPC-MV52DX/PCIが発売されたので、今買うならこっちの方がいいかも? お値段も手頃(13000円前後)ですし。
装着は初めてだとドキドキしますが、説明書も付いてるし、なにより挿せるとこにしか挿さらないので、難しくはないです。むき出しになったファミコンのカートリッジを挿すのと大差ありません。メーカー製のパソコンだと、蓋を開けるのに苦戦する程度です。
ただし、パソコンのケースが平べったいスリムケースの場合、「ロープロファイル」というのに対応してないといけません。PCIスロットの規格は同じでも、物理的にケースの中に収まらなくなってしまいます。PC-MV5DX/PCI・PC-MV52DX/PCIはどちらも非対応なので気をつけてください。(非対応の方が基板が大きいぶん性能も高いです)
無事に装着できたら、あとはパソコンの電源を入れた時にWindowsが「新しいハードウェアが云々」とか言ってきますので、説明書を見ながらドライバのCD-ROMを突っこんで指示に従うだけです。ちゃんとしたメーカー品であれば、初心者でも簡単にセットアップできるようになってるはずです。
ちゃんと起動することを確認できたら、メーカーのサイトに行ってドライバがアップデートされてないか確認しておくと完璧。
また、パソコンはノイズの大きい電子機器です。その内部に組みこまれるわけですから、必然的にノイズの影響を大きく受けて画質が悪くなります。
たいていのキャプチャーボードはS端子接続もできますから、プレステをS端子で(ビデオ等を介さずに)直接つなぐことをおすすめします。ビデオコンポジット端子(黄色い接続ケーブル)に比べ、見た目に違いが分かる男のゴールドブレンドです。
…まぁ本当はD端子の付いたテレビでやりたいところなんですけどね。友人宅のD1接続された環境で地球防衛軍やった時は、「これなんてゲーム?」って聞くくらいクリアな映像でした。
最後に、キャプチャーボードはわりと相性問題が出やすいパーツです。俺の場合は問題なく動作しましたが、巷には不可解なトラブル情報が飛び交ってます。
Googleなどで入念に事前調査することを強くおすすめします。